老化による顔のたるみに対する予防、治療には様々なアプローチがあります。
大きく分けると照射、注射、手術(糸、皮膚切開)によるものとなります。
加齢を食い止めたいのはやまやまだけれども皮膚を切ったりするのは怖いという方はたくさんいらっしゃいます。
ここではいわゆるダウンタイムなどの最もすくない治療方法のひとつであるHIFU(High Intensity Focused Ultrasound)についてお伝えしていきます。
施術名:HIFU照射によるリフトアップ
副作用・リスク:
内出血、痛み、ミミズばれ、やけど、顔面神経麻痺など
費用:全顔16.5万円(税込み)
つきなみな説明になってしまいますが、まずはHIFUについてお伝えしていきます。
HIFU(High Intensity Focused Ultrasound)=高密度焦点式超音波
HIFUは皮膚の外側から機械をあてることによって皮膚の下の組織にピンポイントで強い熱変性をおこす施術になります。
その方法として超音波を特殊なレンズのようなもので一点に集めることによって熱を発生させます。
HIFUは例えば尿管結石などの破砕にも利用されています。
美容医療用HIFU(ハイフ)には世界中の様々なメーカのものが存在しております。
たとえばウルセラシステムやダブロ、ウルトラセルなどがその例です。
どの種類のものも基本的には同じ高密度焦点式超音波を利用したピンポイントの治療機器になります。
なぜ、皮膚の下の組織に熱を加えるのでしょうか?
人の顔は加齢とともにゆるんできます。
そのたるみの本質は皮膚の下の組織のゆるみが原因を大きくしめます。
もちろん加齢が進行すれば骨の変化から脂肪組織の減少、靭帯のゆるみ、皮膚自体の余りなど様々な現象が出現しますが、早期のたるみはSMAS(スマス)と言われる皮下の層のゆるみによるものになります。
このSMASの引き締めにターゲットを絞った治療が高密度焦点式超音波(HIFU)による治療です。
ですので、高密度焦点式超音波(HIFU)による効果はこのSMASの引き締めからくるリフトアップや小顔効果などになります。
SMAS(superficial musclo aponeurotic system)=表在性筋膜
スマスと呼びます。
美容医療用HIFUによるたるみ治療が「切らないフェイスリフト」と言われることがあります。
フェイスリフトとは通常、皮膚を切開することによって顔をたるみを取り除く治療のことを指します。
フェイスリフト手術で最も大切なことはSMAS(皮下の筋膜)を引き上げる作業になりますが、美容医療用HIFUはこのSMASに作用することから「切らないフェイスリフト」と言われます。
しかしながら、結論から申し上げますと実際のフェイスリフト手術の効果に比べると劣ってしまいます。
気になっている症状に合わせて照射部位を決めます。
主な照射部位は頬、フェイスライン、顎下、額、コメカミ、首などになります。
HIFUの照射直後はやや赤みをともなうことがありますが、外に出れないという状態になることはありません。
その後はほとんど腫れは出ませんが、ごく一部の方で部分的(顎下など)にみみずばれのようになることがあります。
その場合には2~3日程度落ち着くのにかかります。
HIFUは皮下組織に熱をおこさせる照射なので照射中にもジンジンとした痛みを伴います。
具体的には痛みを伴う部位とそれほど伴わない部位があります。
痛みの感じ方は人それぞれですが、痛みが苦手な方は点滴による鎮静効果を使うとよりリラックスして受けることができます。
その後はジンジンした感じが数時間残りますが翌日以降はほとんどの方は気にならない程度となります。
HIFUは一回照射をするとSMAS(表在性筋膜)がゆっくり縮まっていく変化を期待するものです。
その変化は月単位になりますので一度照射をすると3ヶ月から半年程度あけて再度照射することもできます。
一度の照射で組織の変化は通常おこると想定されますのであとはその効果を評価しながら次回以降照射するかを検討するという流れになります。
HIFUはダウンタイムのほとんどない安全な施術として広く受けられていますが、ここではありえる留意点についてお伝えいたします。
みみずばれのような膨らみが部分的にできることがまれにあります。
出た場合には2~3日程度持続します。
HIFUは照射ごとに軽度の痛みを感じますが、場所によって重い痛みを感じることがあります。
場合によってはその感覚が一時的に長引く可能性がゼロではありません。(今まで経験はありません。)
美容医療用のHIFUはリフトアップ作用を起こす深さに調整されていますが顔面神経(顔の筋肉を動かす神経)の走行に気をつけて施術をする必要があります。
そのポイントを押さえて施術を行えば、通常顔面神経に作用することは考えにくいですが、作用してしまった場合には一時的な顔の動きの部分麻痺が起きることが考えられます。
HIFUではほとんど内出血は認めませんが、小さな内出血をおこす可能性が考えられます。
同じHIFUでもSMASにリフトアップに必要な熱を加えることができなければ効果が出ないという現実があります。
そのためには顔面神経の走行の理解が必要になります。
顔面神経の深さや走行を理解しているかどうかはフェイスリフト手術を含めた経験のある施設であることが一つの目安になります。
本施術には国内未承認薬品または医療機器を用いて施術を行います。
治療に用いる医薬品および機器は当院の医師の判断の元、個人輸入手続きをおこなったものです。
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