当院では専門的に形成外科的なピアスの穴閉じを行っております。
多くは耳のピアスの穴閉じのご希望が多いですが、耳に限らず体の様々な部位のピアスの穴を塞ぐ治療を行っております。
ここではピアスの穴を塞ぐ(ふさぐ)ための手術についてお伝えします。
通常のピアスの穴閉じ手術のご説明とともに耳たぶの形成術を必要とする巨大なピアスの穴閉じ手術についてお伝えします。
以下の症例は手術によるピアスの穴閉じのご紹介です。
副作用・リスク:痛み、内出血、傷跡、赤み、傷のもりあがりなど
費用:1か所8.8万円~19.8万円(税込み)
単純くりぬき切除による縫合では耳たぶの変形が強く出る場合には特殊なデザインを行い、変形を少なくします。今回はW形成術を行っています。
ピアスの穴(ピアスホール)は小さいものであれば放っておいても自然に閉じることがあります。
しかしながらある程度の大きさになると自然には閉じなくなってきます。
ピアスをやめてから半年間程度たっても塞がっていない場合はそのまま置いておいても塞がらない可能性が高いと思います。
自然には閉じなくてピアスホールを閉じたい場合には小さな手術をすることによって塞ぐことが可能です。
ピアスの穴を閉じようと決意し、ご相談に来られるのは就職活動時が最も多いです。
あとは職場内で営業部門に移った方など、社会的な理由によることが多いですが、以前の自己表現と現在のご自身の立場の違いから気になって来られるようです。
就職活動の面接などがある場合にはできればその一か月前までには手術を終えていた方が無難です。(通常まだ傷は赤いです。)
治療は局所麻酔で行います。通常の大きさのピアスの穴の場合は簡単に言いますと、ピアスホールをくり抜いてその穴を癒着させます。
約1週間後に抜糸を行います。
ただし、穴の大きさや位置、耳たぶの厚みなどによっては単純なくり抜き切除では耳たぶの変形が無視できないことがあります。
その場合には縫合方法や手術のデザインをその都度変える必要性がでてきます。
ピアスホールを手術で閉じること自体はそれほど難しいことではありません。しかしながらあることが起こらないように気をつけながら治療をすることは実は難しい手術であると言えます。
そのあることとは「医原性の粉瘤」を造らないようにするということです。
医原性の粉瘤とは、治療によってできてしまう粉瘤のことです。粉瘤とは皮膚の表面の成分が皮膚の中に入り込むことによって皮膚の中で皮膚の垢(あか)がたまるデキモノのことです。
この粉瘤は置いておくとどんどん大きくなり、時には感染して赤く腫れあがることがあります。
そのような状態を作らないように縫合を行う必要があります。
そのためには単純に皮膚を縫合するのではなく、少し工夫をした縫い方をする必要があります。
日常的に耳たぶの形成手術を行っていると、何年もかけて作った巨大なピアスの穴を塞ぎたいというご相談があります。通常のピアスの穴の閉じ方とは少し違った考え方で閉じる必要があります。
通常のピアスの穴は基本的に「穴を切り取って縫う」という単純な考え方で大体はよいのですが、大きなピアスの穴の場合には単純に穴を切り取るだけでは伸びてしまった耳たぶの部分が縫い合わせれないという状態になることが通常です。
その場合には限界もありますが、できるだけ自然な耳たぶになるように形成を行うことを考えます。
巨大なピアスの穴閉じに伴う耳垂の形成手術を行う場合にいくつかの特徴があります。
以下に示す特徴を踏まえながらできる範囲で耳たぶの形成手術を行います。
大きなピアスの穴を含むピアスの穴閉じを希望され、耳垂形成術を行いました。
大きなピアスの穴閉じ手術はピアスの穴の大きさも大切ですが、残っている組織がどのような状態であるかを評価して手術前のデザインの計画をたてる必要があります。
デザインにはいくつかの方法があります。
ただ単に穴を閉じるだけではあまりにも不自然な耳になってしまいます。
穴をあける前の耳に戻すことは不可能ですが、それでもある程度バランスを考えてデザインを行うにはそれなりの耳垂形成手術の経験が必要になります。
耳たぶの大きなボディピアスの穴を閉鎖したいということでご相談にこられました。
耳介にいくつかのピアスの穴がありましたが、耳垂のピアスの穴の閉鎖をご希望とのことでした。
耳垂の大きなピアスの穴の塞ぐ耳垂形成術はデザインがいくつかありますが今回は色々ご相談させていただき、ご本人様の希望されたデザインで行わせていただきました。
術後1ヶ月はきずあとが最も目立つ時期になりますので、赤みを伴っております。
通常、この赤さは数か月から1年という単位で薄くなっていきます。
巨大なピアスの穴閉じは穴を閉じるというよりは耳たぶの残っている薄い皮膚を利用して新たに耳たぶを作る治療と考えた方がよいです。
耳たぶの形成に利用できる組織を使いながらの手術になるため、元の耳たぶに比べるとどうしても小さい耳たぶになってしまいます。
利用できる組織がたくさんあればわりとバランスの良い耳たぶを作れることもありますが、状態によっては耳たぶがとても小さくなります。
巨大なピアスの穴閉じ手術は大げさに言うと、一度耳たぶをバラバラにして組み立てるような手術です。
やみくもにデザインをおこなうと手術そのものがうまくいきません。
はじめからゴールを設定できないとそもそもデザインができないという難しさがあります。
理屈よりも経験がものをいう部分です。
デザイン通りにばらばらにした段階で皮膚の血流が保てないと耳たぶの部分壊死を起こす可能性があります。
ですのでデザインをする場合に形のみならず血行を考えたデザインをしないといけないという制限があります。
ピアスの穴閉じ手術は日帰り手術で十分な手術です。
手術直後は皮膚に縫合糸がついています。
手術翌日か翌々日までは縫合部分を濡らさないようにします。
その後は特に処置は必要なく、約一週間の抜糸を待ちます。
抜糸後は特別な制限はありませんが、あまり強い力で引っ張る動作は一か月は行わないようにします。
傷跡は1~3ヶ月のどこかで赤みのピークがありますが、徐々に薄くなっていくことが通常です。
傷跡そのものはほとんど目立たなくなる方もいれば傷痕として残る方もいます。
外科手術全般に言えることですが細菌感染を起こしてしまう可能性がゼロではありません。
万が一起きた場合には軽快するまで抗生剤の投与や場合によっては軟膏処置を継続する必要があります。
ピアスホールを閉じた後に起こり得ることとして肥厚性瘢痕があります。
肥厚性瘢痕とは傷痕(きずあと)の過剰な盛り上がりです。体質によるところが大きいですがごくごくまれにケロイドがおこることもあります。(今までピアスホールを閉じる手術で起きたことはありません。)
通常の大きさのピアスの穴閉じ手術ではまず考えられませんが、穴が大きくなるとそれ用のデザインが必要となってきます。どうしても血行が悪くなった場合には耳たぶの部分的な壊死などが想定されます。(当院ではまだ一度も経験していません。)
医原性の粉瘤についてのことです。(上述済)
ピアスホールが自然に閉じたあとにその部分がゆっくり膨れてくることがあります。その場合は上記で説明した粉瘤ができている可能性がありますので、もしどんどん大きくなる場合は取り除く手術を検討されるとよいと思います。
ピアスの穴を塞いだ後に残った耳たぶが極端に小さくなければ再度ピアスを入れることは可能です。
ただし、手術後できれば半年程度はあけてからの方が望ましいと思います。
また、手術の傷があるところにも再度ピアスの穴をあけることは可能ですが、傷がとても固くなっていますので通常の耳たぶより入れにくいです。
もし、傷跡の部分に入れたい場合はクリニックで麻酔をしてあけることをお勧めします。
価格は全て税込み価格で表示しています。
耳の通常のピアスの穴閉じ | |
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価格 | 1カ所 ¥88,000 |
小さな耳垂形成を伴うもの (Z形成・W形成など) | +¥22,000 |
耳の巨大なピアスの穴閉じ(耳垂形成を伴うもの) | |
価格 | 1カ所 ¥198,000 |
耳以外のボディピアスの穴閉じ | |
価格 | 1カ所 ¥88,000 |
ピアスホールの程度が極端な場合には別途見積もりになることがあります。 |
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